一時帰国する外国人必見!「再入国許可」の落とし穴|空港で絶対に忘れてはいけないチェックとは

当事務所でもよく耳にするのが「久しぶりに母国へ帰ります」という嬉しい報告です。

久しぶりの家族との再会、楽しみですよね。 でも、行政書士として、これだけは言わせてください。

「行ってらっしゃい」の前に、「ちゃんと日本に戻って来れますか?」

実は、空港でのちょっとした手続きミスで、せっかく持っている「ビザ(在留資格)」が消滅してしまう事故が起きています。 「自分は大丈夫」と思っている人ほど要注意。出国前に必ず確認すべき「再入国」のルールを解説します。

  1. そもそも「みなし再入国許可」って何?

現在、中長期の在留資格(永住者や就労ビザ、配偶者ビザなど)を持っている人の多くは、「みなし再入国許可」という制度を利用して一時帰国しています。

これは、事前にわざわざ入管に行かなくても、以下の条件を満たせば、空港で簡単に再入国の手続きができる制度です。

・有効なパスポートを持っていること ・有効な在留カードを持っていること ・出国後、1年以内(かつ在留期限内)に日本に戻ってくること

ほとんどの方はこれでOKですが、ここで最大の落とし穴があります。

  1. 空港の「EDカード」で運命が決まる

空港の保安検査を抜け、出国審査のカウンターに行く前に記入するカード(EDカード:再入国出国記録)があります。

ここで、絶対にやってはいけないミスがあります。 それは、「みなし再入国許可による出国を希望します」の欄にチェックを入れ忘れることです。

もし、このチェックを忘れたまま出国審査官にカードを渡し、出国スタンプを押されてしまうと、その瞬間にあなたのビザは終了(失効)します。 たとえ永住者であっても、です。

一度失効してしまったら、もう元のビザで日本に戻ることはできません。またイチからビザを取り直しです。これは本当に恐ろしいことです。 必ず、「1.一時的な出国であり、再入国する予定です(I am leaving Japan temporarily…)」にチェックが入っているか、指差し確認してください。

  1. 「在留カード」の期限、ギリギリじゃないですか?

「みなし再入国許可」には、もう一つ重要なルールがあります。 それは「在留期限が切れるまで」しか有効ではないということです。

例えば、今の在留カードの期限が残りわずかだとします。 一時帰国し、うっかりのんびりして期限を過ぎてから日本に戻ろうとすると……アウトです。空港で止められます。

チェックポイント: ・在留カードの有効期限はいつですか? ・日本に戻る予定日は、その期限より前ですか?

もし期限が近い場合は、出国する前に更新申請をしておくことを強くお勧めします。(更新申請中であれば、特例期間として扱われることもありますが、リスクを避けるためにも早めの行動が吉です)

  1. 1年以上戻らないなら「正規の再入国許可」を

「母国の親の介護で、いつ戻れるか分からない」 「1年以上海外出張に行く」

このように、日本を離れる期間が1年を超える可能性がある場合は、空港での「みなし再入国」は使えません。 必ず、出国する前にお近くの出入国在留管理局(入管)へ行き、「再入国許可(正規)」のシールをパスポートに貼ってもらう必要があります。

手数料:4,000円(一回限り)または7,000円(数次有効) 有効期間:最長5年(在留期限まで)

これを取っておけば、1年以上日本を留守にしてもビザは守られます。

まとめ:楽しい帰省にするために

最後に、一時帰国時の「持ち物リスト」を確認しましょう。

  1. パスポート(有効期限は十分ですか?)
  2. 在留カード(これがないと出国時にみなし再入国が使えません!絶対に財布に入れて!)
  3. 再入国用EDカードへの正しい記入(チェックボックス!)

「たかがチェック一つ」ですが、それが日本での生活そのものを守ります。

もし、「自分のケースはどうなんだろう?」「長期で国に帰るけど手続きが不安」という方がいれば、お気軽にご相談ください。 皆様が良い旅をされ、そして笑顔でまた日本に戻って来られることを願っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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