ここ数年、「ビザの更新が前より厳しくなった」「永住や帰化の審査が通りにくくなった」という声を聞くことが増えました。実際に、在留手続きの手数料や、一部の在留資格の要件、帰化の審査の運用など、すでに変わったことがいくつもあります。
ただ、審査が厳しくなったといっても、見られているところの多くは以前から変わっていません。この記事では、すでに始まっている変更と、更新・永住・帰化のそれぞれで今見られているところ、申請の前に確かめておきたいことを整理します。
この記事のポイント
・手数料の改定、経営・管理の要件の変更、技人国での日本語能力の確認、帰化の審査の運用など、すでに始まっている変更があります
・どの手続きでも共通して見られるのは、税金や社会保険の納付、入管への届出、収入の安定、在留資格どおりの活動をしているかです
・「払っているつもり」「出したつもり」でも、記録に残っていないと説明が必要になります
・申請の前に自分の状況を確かめておくと、不許可や追加の提出を防ぎやすくなります
①すでに始まっている主な変更
| 変わったこと | 内容 |
|---|---|
| 在留手続きの手数料(2026年10月から) | 更新や変更の手数料が、許可される在留期間に応じて決まるようになり、これまでより高くなりました |
| 経営・管理(2025年10月から) | 資本金などの規模、常勤職員の雇用、日本語の能力、経歴などの要件が大きく変わりました |
| 技術・人文知識・国際業務(2026年4月から) | 仕事の内容によって、日本語の能力を確認する資料が求められるようになりました |
| 帰化(2026年4月から) | 日本での居住期間や納税の状況を、これまでより長い期間で確認する運用に変わりました |
手数料についてはビザ更新の費用はいくら?、経営・管理については経営管理ビザの要件は?、技人国については技人国で日本語能力の確認が必要になるのは?でくわしく説明しています。
②どの手続きでも共通して見られていること
更新・永住・帰化のどれでも、次のようなところは共通して確認されます。審査が厳しくなったと感じる場面の多くは、ここでのつまずきです。
| 見られること | つまずきやすい例 |
|---|---|
| 税金の納付 | 住民税を普通徴収で払っていて、納付が遅れた月がある。転職の間に住民税の支払いが抜けていた |
| 社会保険(年金・健康保険) | 会社を辞めていた期間に、国民年金や国民健康保険に切り替えていなかった |
| 入管への届出 | 引っ越しや転職、離婚などのあとに、必要な届出を出していなかった |
| 収入の安定 | 転職や独立で収入が下がった。扶養している家族が増えた |
| 在留資格どおりの活動 | 在留資格で認められていない仕事が中心になっている |
「払っている」「出している」だけでは足りないことがある
あとからまとめて払った税金や保険料も、遅れて払ったことは記録に残ります。届出も、出した時期によっては説明を求められます。審査では、今の状態だけでなく、これまでの経過が見られます。

審査では今の状態だけでなく、これまでの経過が見られる
③更新で見られているところ
在留期間の更新では、前回の許可からの状況の変化が見られます。転職、収入の変化、家族の状況の変化があった場合は、その説明が求められることがあります。許可される在留期間が短くなると、手数料の額にも、次の更新までの期間にも影響します。
税金や届出などの点で、審査でどう見られるかはビザの審査で見られる「信用」とは?でまとめています。
④永住で見られているところ
永住許可では、税金や年金・健康保険などの公的な義務をきちんと果たしてきたかが、とくに重く見られます。納付の遅れが一度でもあると、それだけで説明が必要になることがあります。
| 確認されること | 見落としやすいところ |
|---|---|
| 税金の納付 | 本人だけでなく、扶養している家族の分も含めて確認されることがあります |
| 年金・健康保険 | 会社員の期間だけでなく、転職の間や学生だった期間の扱いも見られます |
| 今の在留期間 | 今持っている在留資格の在留期間の長さも確認されます |
年金や健康保険の未納がある場合の考え方は、永住申請で年金・健康保険の未納はどう見られる?で説明しています。
⑤帰化で見られているところ
帰化の審査では、日本での居住期間、生活の安定、税金や社会保険の納付の状況、素行などが確認されます。2026年4月からは、居住期間や納税の状況をこれまでより長い期間で確認する運用になり、以前なら申請できた人でも、申請の時期を考え直す必要が出てきています。
帰化は、そろえる書類が多く、法務局での相談も何度か必要になります。申請できる時期かどうかを先に確かめておくと、準備が無駄になりにくくなります。
更新・永住・帰化の申請を控えていて、今の状況で許可が見込めるか確かめたい方は、今の在留資格と在留期限、申請したい手続きをLINEでお知らせください。申請の前に確認しておきたいことをお伝えします。
LINEで申請の見通しを相談する⑥申請の前に確かめておきたいこと
これまでの経過を書き出す
前回の許可からの転職、引っ越し、収入、家族の状況の変化を時系列で整理します。
▼
納付の状況を確かめる
税金や年金・健康保険に、未納や遅れがなかったかを確認します。
▼
届出の漏れがないか確かめる
住所や勤務先が変わったときの届出を、必要な時期に出していたかを確認します。
▼
説明が必要なところを準備する
遅れや変化があった場合は、その理由と今の状況を説明できるようにしておきます。
気になるところが見つかっても、それだけで申請できないわけではありません。どう説明すればよいか、今申請すべきか時期をずらすべきかは、一人ひとりの状況によって変わります。

今申請すべきかどうかは人によって答えが変わる
⑦フジ行政書士事務所にお任せいただけること
| お任せいただけること | 内容 |
|---|---|
| 申請の見通しの確認 | これまでの経過と今の状況を伺い、気をつけたい点と申請の時期をお伝えします |
| 説明の書類の作成 | 納付の遅れや状況の変化について、審査で伝わるように説明の書類を整えます |
| 申請書類の作成と申請 | 更新・永住の申請書類を作成し、入管への申請まで進めます。帰化は法務局への申請に向けて書類を整えます |
| 内容 | 報酬(税込) |
|---|---|
| 在留期間の更新 | 55,000円〜 |
| 永住許可申請 | 143,000円〜 |
| 帰化申請 | 150,000円〜 |
証明書の発行手数料などの実費と、許可のときに入管に納める手数料は別にかかります。
よくある質問
Q. 在留資格の審査は本当に厳しくなったのですか?
手数料の改定、経営・管理の要件の変更、技人国での日本語能力の確認、帰化の審査の運用など、すでに変わったことがあります。一方で、税金や社会保険の納付、届出などの基本的な点は以前から見られています。
Q. 住民税の支払いが遅れたことがあります。更新や永住に影響しますか?
遅れて払った記録は残るため、説明を求められることがあります。とくに永住では重く見られます。遅れた理由と今の納付の状況によって、申請の時期や説明の仕方を考えます。
Q. 会社を辞めていた間に年金を払っていませんでした。永住は申請できますか?
未納の期間や今の状況によって答えが変わります。未納の期間を納めたかどうか、その後の納付の状況なども見られるため、申請の前に確認することをおすすめします。
Q. 2026年4月から帰化は申請しにくくなったのですか?
居住期間や納税の状況を、これまでより長い期間で確認する運用になりました。以前なら申請できた人でも、申請の時期を考え直す必要が出てくることがあります。
Q. 不許可になったら、もう申請できませんか?
理由を確かめたうえで、状況を整えて申請し直すことができる場合があります。ただ、同じ状況のまま申請し直しても結果は変わりにくいため、何が足りなかったのかを先に確認することが大切です。
更新・永住・帰化の申請を控えていて、今の状況で大丈夫か気になる方は、今の在留資格と在留期限、申請したい手続きをLINEでお知らせください。申請の見通しと、確認しておきたいことを整理してお伝えします。
とりあえずLINEで相談する フジ行政書士事務所ホームページ